日本では、学校教育で“投資”について学ぶ機会が少ないため、多くの方が投資の知識を十分に得られないまま社会に出る傾向があります。
もし20代のあなたが、不動産投資に興味をもって始めるべきか悩んでいるのであれば、ぜひこの記事を読んで、不動産投資を始めるメリットや注意点を押さえて効率よく不動産投資にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
不動産投資を20代で始めることは、長期的に見れば30代・40代から始めるよりも有利に働きます。不動産投資では、長い期間をかけて資産形成をして将来の収益源をつくるという流れが基本です。公的年金だけを頼りにできなくなっている昨今、資産形成を早いうちから取り組んでみてはいかがでしょうか。
目次
そもそも不動産投資とは?
不動産投資とは、収益物件を購入し、家賃収入を得ることを主な目的とした投資のことです。不動産投資で得られる利益には、インカムゲイン(運用益)とキャピタルゲイン(売却益)の2つがあります。不動産投資は、長期的に安定したインカムゲインを得ることに優れた投資ですが、市況によってはキャピタルゲインを狙うことも可能です。
一方で、可株式投資は値上がり益であるキャピタルゲインを主な目的とすることが多いですが、配当金というインカムゲインも得られます。株式は価格の変動が激しいため、上手くいけば株価が投資した金額の倍以上になることもありますが、出資先の企業が倒産するような事態に陥れば、投資金額を全て失ってしまう可能性もあります。
キャピタルゲインは、市場動向に大きく左右され、そもそも得られるかどうか分からないため、キャピタルゲインのみを目的とした投資は不確実性が高く、失敗する確率も高いと言えるでしょう。これに対して、インカムゲインを目的とした不動産投資は、入居者が決まれば、長期的に収益を上げることができるため、比較的確実性の高い投資と言えるでしょう。
毎月の家賃は固定であるため、いくら稼げるかの見通しも立てやすく、投資した不動産の価値がゼロになることもありません。収益の見通しが立ち、全損するリスクも低いことから、不動産投資のための資金であれば銀行も融資を行ってくれます。このことからも不動産投資は、キャピタルゲインを主とした株式投資などと比べると、安全性が高い投資と言えます。
20代で不動産投資を始めるメリット
20代から不動産投資を始めれば、一般的な不動産投資家よりもリターンを得られる期間が長くなります。 不動産投資による利益は、物件の入居者から得られる家賃収入が基本です。
時間的な余裕を活かして資産形成できる
不動産投資は、長期的に資産を増やすことが基本となるため、20代から始めることでより多くの時間を活用して資産形成を行うことが可能です。仮に家賃収入を得られる物件を保有している場合、その収益をより長期間にわたり受けることができる点が大きなメリットです。たとえば、月10万円の家賃収入が得られる物件を25歳から75歳まで運用する場合、総収入は50年間で約6,000万円に達します。(※これは税金や経費を考慮しない単純計算です)早めに始めることで、老後の安定にもつながる重要な一歩となるでしょう。
ローン返済期間が長く設定できる
20代で不動産投資を始めると、ローン返済期間を長く設定できる点が魅力です。年齢が若いほど金融機関は、長期の融資を提供しやすく、そのため月々の返済額をおさえることが可能です。キャッシュフローに余裕が生まれるため、ほかの投資や貯金にも資金を回しやすくなり、全体的な資産形成が効率的に進められるでしょう。
金融機関からの信頼を得やすい
20代では、勤続年数や年収が30代以降に比べて低い場合が多いものの、長期にわたる返済能力という将来性の点で、金融機関からの融資審査において有利になる場合があります。とくに、安定した職業に就いている場合、継続的な収入が期待されるため、融資の条件がよくなる可能性が高まります。早い段階でローンを完済した実績は、将来的な追加融資の際の信用力にもつながります。
老後の安定収入の準備が早期に可能
20代から不動産投資を始めることで、将来の年金不足に備える安定収入源を確保しやすくなります。長期的に家賃収入(インカムゲイン)を得られることで、多くの家庭が抱える老後資金への不安を軽減する準備が早期に可能となります。また、不動産資産を持つことで、家計全体の経済的な安定に寄与するでしょう。
若い世代が持つ学びや成長の機会が多い
20代は、学びや成長の意欲が高い時期です。不動産投資を通じて金融知識や管理能力、不動産市場の見極め力を学ぶことができ、これらのスキルは資産形成や人生設計全般に役立ちます。不動産投資という実践的な経験を若くして積むことで、ほかの投資家との差別化を図ることもできます。
20代で不動産投資を始めるリスクと注意点
20代で、不動産投資を始めることは、時間を味方につけて長期的な資産形成ができるという点で大きなメリットがありますが、知識や資金が不足しがちなこの年代では、慎重な計画と自己学習が不可欠です。無理せず「小さく始めて、学びながら成長する」姿勢が成功への近道です。以下で紹介するリスクと注意点をしっかり確認しましょう。
資金不足や初期費用の負担
20代で不動産投資を始める際に、まず直面するのが資金の問題です。不動産投資は初期費用が高く、物件購入費用に加えて、仲介手数料や諸経費、場合によってはリフォーム費用も必要になります。とくに、若い世代では蓄えが少なく、頭金として準備できる金額が限られる場合が多いです。その結果、借入金額や、借入利率が高くなり、今後の返済計画に負担がかかることがあります。資金計画をしっかり立て、無理のない投資額から始めることが重要です。
経験不足による判断ミス
20代という若さに伴う経験不足も、不動産投資の大きなリスクのひとつです。不動産の選定には市場動向や立地条件、収益性などさまざまな要素を考慮する必要がありますが、初心者はこれらのポイントを正確に掴めないことがあります。たとえば、初心者が家賃相場や固定費用を過小評価してしまうと、期待したほどの収益が得られず赤字になる可能性もあります。そのため、知識不足を補うために、事前に情報収集や勉強を重ねることが大切です。
ローンリスクと返済計画の重要性
不動産投資をする際、多くの人がローンを活用しますが、これにはリスクも伴います。とくに、20代は収入が安定しにくい時期があるため、ローン返済が家計を圧迫する可能性があります。また、将来的な金利の変動や予期せぬ収入減少が起きた場合、返済への負担がさらに増える可能性もあります。そのため、ローンを組む際には無理のない返済計画を立て、金利の影響や将来の収入変動を考慮する必要があります。
市場動向の変化や価格下落のリスク
不動産市場は、経済状況や地域の開発状況に応じて変動します。そのため、不動産購入時は利益が期待できても、数年後には市場価格が下落し、売却時に損失を被る可能性があります。また、賃貸物件として運用する場合でも、空室が続けば家賃収入が得られなくなるリスクもあります。これらのリスクを回避するためには、市場動向を把握し、長期的な視点で運用を考えることが大切です。
知識不足からくる詐欺や悪質な取引
不動産投資初心者が抱えるリスクの中でもとくに、注意すべきなのが、詐欺や悪質な取引に巻き込まれる可能性です。不動産に関する知識が乏しいため、「必ず儲かる」といった甘い言葉で高額な物件を購入させられたり、不利なサブリース契約を結ばされたりすることがあります。また、悪質な不動産会社や仲介業者と関わることで、思わぬ損失を被るケースも少なくありません。信頼できる情報源から学び、慎重に取引先を選ぶことが大切です。
20代での不動産投資を成功させるためのポイント
20代の不動産投資成功のカギは、「焦らず、学びながら、堅実に一歩ずつ積み上げていくこと」です。 早いうちから始めるメリットは大きいですが、失敗すれば将来に長く影響します。だからこそ、小さく始めて経験を積む → 知識と信用を増やす → 次の投資へつなげるというステップを意識してください。
リスクヘッジとしての情報収集
20代での不動産投資を成功させるためには、リスクヘッジとして徹底的な情報収集が不可欠です。不動産投資には多くの専門知識が必要であり、適切な物件選びや市場動向の理解が必要です。書籍や不動産関連のセミナー、オンライン講座の活用などを通して基礎知識を身につけることがポイントです。また、実際の経験者の意見を集めたり、信頼できる不動産会社の情報を確認するなど、幅広い情報をもとに判断することで、リスクを大きくおさえることができます。
小規模物件やローリスク投資から始める
不動産投資を20代で始める場合、最初から大規模な資金を投じるのではなく、小規模物件やローリスク投資からスタートするのが賢明です。とくに、中古ワンルームマンションは初期費用が比較的抑えられ、家賃収入(インカムゲイン)の安定性も期待できるため、初心者に適しているとされています。その後、不動産投資の経験や知識を積み重ねながら、戸建てや一棟マンションなどの投資も検討する流れをお勧めします。
信頼できるパートナーや専門家の選定
信頼できるパートナーや専門家の選定は、不動産投資を成功させるうえで非常に重要です。不動産投資は複雑なプロセスを含むため、一人で全てをこなすのは難しい場合があります。実績のある不動産会社や税理士、ファイナンシャルプランナーなどの専門家と協力することで、効率的かつ安全な投資が可能です。また、不明点やトラブル時の対応においても、信頼できるパートナーがいれば安心して取り組めるでしょう。
収支計画やキャッシュフローの徹底管理
不動産投資では、収支計画やキャッシュフローの管理が非常に重要です。収益を最大化するためには、物件購入時の費用や月々のローン返済額、維持管理コストなどを正確に把握し運用計画を立てる必要があります。とくに、20代は資金力が限られている場合が多いため、収支のバランスをしっかり考慮し、無理のない投資プランを組み立てることが求められます。計画性のある運用は長期的な安定収入を得るカギとなります。
長期的な視点での運用を忘れない
20代で始める不動産投資は、長期的な視点を持つことが大切です。不動産投資は、短期間で大きな利益を得ることを目指すものではなく、長い年月をかけて堅実に資産形成を進めることに適しています。若いうちから投資を始めることで、ローン返済期間や家賃収入を得られる期間が長くなり、将来的な安定収入の確保につながります。老後の生活を見据え、焦らず着実な運用を目指すことが成功への近道です。
20代が不動産投資に取り組むべきか判断する基準
20代で始める不動産投資には「早く始めればその分リターンを大きくできる」魅力があります。しかし、焦って始めると高い確率で失敗します。 成功に必要なのは「若さ」ではなく、 目的 × 資金力 × 知識 × 冷静な判断が求められます。
自分の資金力と明確な目標を確認する
不動産投資を20代で始める際には、まず自身の資金力を正確に把握することが重要です。自己資金がどの程度準備できるのか、頭金や諸費用に対して十分な準備ができているかを確認してください。また、なぜ不動産投資を始めるのかという明確な目標も必要です。たとえば「毎月の家賃収入で副収入を得る」や「将来的な老後資金を確保する」といった具体的な目的が重要となります。目的が明確でないと途中で挫折する可能性も高まりますので、事前にしっかり考えることをおすすめします。
現状の収入とライフプランのバランスを検討
不動産投資を始める前に、現在の収入状況とライフプランを整理し、それらのバランスが取れているかをチェックする必要があります。たとえば、住宅ローンや学費の返済、日々の生活費などの固定の支出を優先し、不動産投資に回せる資金が安定的に確保できるのかを確認しましょう。また、結婚や転職、留学などのライフイベントを視野に入れた計画が求められます。このようにご自身の収入と支出全体を把握することで、無理のない投資計画が立てやすくなります。
不動産投資以外の選択肢との比較
不動産投資に取り組むべきか判断する際、ほかの資産形成手段と比較することも必要です。たとえば、株式投資や投資信託といった金融商品は、少額から始められるうえ、流動性が高いというメリットがあります。一方、不動産投資はまとまった初期費用が必要なものの、家賃収入という安定的なキャッシュフローを得られる可能性があります。ご自身のリスク許容度や目指す収益の形に照らし合わせて、どの選択肢が適しているかを総合的に判断することが大切です。
短期的ではなく長期的視点で判断する
不動産投資は短期的なリターンを期待するものではなく、長期的な資産形成を目的とした投資手段です。たとえば、25歳で投資を始めた場合、家賃収入を50年間得られる可能性がある一方、35歳からではその期間が短くなります。そのため、早い段階から投資を始めることが望ましいと考えられます。しかし焦る必要はなく、長期的な視点で「何年後にどれだけの資産をつくるのか」を明確にしておくことが成功への鍵です。
最新情報や経験者の意見を参考に20代からの不動産投資を考えてみよう!
不動産投資を始める際には、常に最新の市場動向を把握し、経験者の知見を積極的に活用することが重要です。不動産価格や市場ニーズは変動するため、信頼度の高い情報源から学ぶことが必要です。また、不動産投資セミナーや経験者の体験談を参考にすることで、初心者でも陥りがちなリスクや注意点を事前に把握できます。本だけでなく、実際に成功している人や不動産会社のプロに相談することで、より実用的な知識を得ることができます。
「不動産投資を始めたいけれど、何から始めてよいか分からない」「どんな物件からスタートすべきか悩んでいる」という方は、高翔までご相談ください。