注文住宅を検討する中で、広い土地の確保が難しい場合では、3階建ての家を検討することがあるのではないでしょうか。しかし、いざ3階建てを建てるとなると、メリット・デメリット、そして建築費用が気になりますよね。3階建ての家にはメリット・デメリットの両方があるため、知らずに建てると住んでから後悔する可能性がでてきます。しかし事前に把握して対策すれば、快適で暮らしやすい3階建てを建てることは難しくありません。本記事では、3階建てのメリット・デメリットを詳しく掘り下げ、後悔しない取り組み方のポイントを紹介します。
目次
3階建てのメリット
最初に、3階建て住宅の魅力やメリットをまとめました。ご家族のライフスタイルや求める住まい像と照らし合わせてみましょう。
土地の有効活用
日本の主要都市では、土地不足や土地価格の高騰が深刻化しており、3階建て住宅はその解決策として注目を集めています。限られた敷地面積を最大限に利用できるため、狭小住宅でも十分な生活スペースを確保できます。地価の高い地域では、3階建ては非常に効果的な選択肢といえるでしょう。床面積を効率的に増やすことができるため、家庭のニーズにも柔軟に対応できます。
家族のプライバシー確保
3階建て住宅は、フロアごとに空間を分けることができるため家族それぞれのプライバシーを確保しやすくなります。例えば、子ども部屋と親の寝室を異なる階に配置することにより、お互いの生活音を気にせずに暮らすことが可能です。また、家族の生活リズムが異なる場合でも、それぞれが快適に過ごせる空間をつくりやすいといえます。
設計自由度の高さ
3階建て住宅は設計の自由度も高く、多様なデザインや間取りを実現することができます。住む人のライフスタイルや趣味に合わせたフロアプランをつくりやすい点も大きな魅力といえるでしょう。例えば、1階をオフィスや店舗として利用し、2階をリビング、3階を寝室としたり、1階はガレージと書斎、2階はリビングや家族の共用スペース、3階はプライベートな寝室など、フロアごとの用途も明確に分けることが可能です。また、各階に異なるテーマでインテリアを設置することで、家全体にバラエティに富んだ豊かさを加えることができます。
3階建てのデメリット
次に、3階建ての注意すべきデメリットをご紹介します。
建築費用と工期の増加
3階建て住宅は、一般的に2階建てよりも建築費用が高くなります。その理由として、構造が複雑になり、より強力な材料が必要になることや、高所作業によって工期が長引くことが挙げられます。特に狭小住宅の場合、施工スペースが限られるため、効率的な工事が求められ、さらにコストが増加することがあるので注意が必要です。
耐震性の問題
3階建て住宅は、耐震性に特別な配慮が必要です。建物の重心が高くなることで、地震時の揺れが大きくなりやすいため、耐震設計がより重要となります。現行の建築基準法では、適切な耐震基準を満たすことが求められていますが、特に狭小住宅では設計が制限されるため、耐震対策がより複雑になることがあります。また、耐震工事には追加コストがかかるため、費用面でも慎重な計画が必要です。
生活動線の複雑化
3階建て住宅では、上下階の移動が頻繁になり、生活動線が複雑化することがあります。特に家族の人数が多い場合や、足が不自由な方がおられる場合には、階段の上り下りが負担となりやすく、生活の快適さに影響することがあります。生活動線の効率化を図るためには、間取りの工夫やエレベーター等の導入を検討することも、3階建て住宅において重要です。
3階建て住宅の温度差と断熱対策
3階建て住宅は、建物内で温度差が大きくなる可能性があるので対策が必要です。
各階の温度差の特徴
3階建て住宅では構造上、各階での温度差が顕著に表れます。通常、3階部分は日当たりが良いため暖かくなりやすい一方で、1階部分は地面に近いため冷えやすい傾向があります。この温度差は、3階建て住宅での生活を快適にするために重要なポイントになります。また、上下階の温度差によるエネルギー効率の問題も考慮する必要があります。特に冬や夏には、適切な空調管理が欠かせません。
高気密・高断熱の必要性
温度差を緩和し、居住空間の快適さを向上させるためには、高気密・高断熱の設計が重要です。特に3階建てでは、各階の寒暖差を抑え、エネルギー効率を良くするために、全室空調システムをおすすめします。断熱性能を高めることで、冷暖房の効率が向上し、エコで快適な生活が実現できます。特に都心部のデメリットとして取り上げられる狭小住宅においては、限られたスペースを効率的に利用するためにも、高気密・高断熱の性能が求められます。
3階建て住宅で後悔しないためのポイント
3階建て住宅で失敗しないために、以下の2つのポイントを押さえましょう。
間取りと動線計画の重要性
3階建て住宅を検討する際には、間取りと動線計画をしっかりと練ることが重要です。3階建てという構造は、階数が多いことでスペースを有効に使える反面、適切に考えられた動線がなければ生活が不便になる可能性があります。各階の役割を明確にし、どのように移動するかを考えることで、居住空間が快適になります。これを怠ると上下階の移動が負担になり、3階建て住宅を不便と感じることになりかねません。3階建て住宅でも快適に暮らすために、専門家の助言を受けながら、未来のライフスタイルに合わせた間取りを計画しましょう。
便利な設備の導入
3階建て住宅では、生活をより快適にするための便利な設備の導入が鍵となります。例えば、ホームエレベーターを設置することで、上下階の移動が容易になるため、年齢を重ねても長く住むことができます。また、全室空調システムやスマートホーム機能を取り入れることで、温度のムラを無くすとともに快適性が向上します。特に、3階建て住宅では、一つ一つの設備が持つ重要性が増すため、予算に応じて優先順位をつけて導入することが望ましいでしょう。こうした設備の工夫により、3階建て住宅のデメリットである生活動線の複雑化や温度差を軽減し、より過ごしやすい住まいを実現することができます。
3階建て住宅のメリット・デメリットを押さえて、暮らしやすい3階建ての注文住宅を建てよう!
3階建て住宅のメリット・デメリット、そして後悔しないポイントについて解説しました。3階建て住宅は、狭い土地でも有効に活用できるため間取りの選択肢が増え、プライバシーの確保や狭小地でも土地を有効活用できるといったメリットがあります。一方で、建物内で温度差が発生したり、上下階の移動が大変といったデメリットもあるため、将来的な生活も踏まえたうえで検討しなければなりません。また、3階建てにすることで一般的な2階建てよりもコストがかかるため、建築費やランニングコストは綿密に計算する必要があります。3階建て住宅で快適に過ごすためにも「過ごしやすさ」を意識し、施工実績豊富なハウスメーカーに相談すると良いでしょう。
芦屋市を中心に注文住宅の家づくりを手掛ける高翔では、家の専門家「ハウスソムリエ」たちが家づくりに必要なお金の話から土地探し、建築、アフターサービスまで、確かな知識と技術でトータルコーディネートします。まずは、理想や憧れをハウスソムリエに話してみてください。世界でただ一つ、あなたとご家族のための最高のお家をつくります。