仕事がテレワークに切り替わる会社も増えている昨今、注文住宅を建てるからには限られたスペースでも書斎やワークスペースが欲しいと考える方も多いのではないでしょうか。この記事では、書斎やワークスペースのスタイルやポイント、注意点をご紹介します。注文住宅に書斎やワークスペースを設けたいと検討している方はぜひ参考にしてみてください。
目次

書斎とは?
書斎とは、仕事や書き物、読書などの趣味に使える家庭内に設置されたプライベートな空間です。近年ではリモートワークが増え、注文住宅に書斎を設ける人が増えています。少し前のデータですが、 国土交通省「令和4年度 住宅市場動向調査」によると、注文住宅購入世帯の約5割が「在宅勤務等に専念できる個室がある」と回答しました。加えて、約2割は「仕切られてはいないが在宅勤務等に専念できるスペースがある」、約1割は「在宅勤務等に専念できる仕切られたスペースがある」という結果が出ています。 仕切られたスペースか、個室かなど差はあれど、注文住宅を建てる人の多くは、在宅勤務に対応できるスペースを確保していることが分かります。
※参考:令和4年度 住宅市場動向調査~調査結果の概要(抜粋)~|国土交通省
理想の書斎・ワークスペースを実現するためのレイアウト
書斎・ワークスペースにはさまざまなスタイルがあります。ここではいくつかのパターンをご紹介します。
限られた空間を活用した効果的なレイアウト
注文住宅に書斎やワークスペースを設ける際、限られた空間でも工夫次第で快適な環境を実現することができます。たとえば、一畳から二畳程度のスペースにコンパクトなデスクをはめ込むことで、機能的な空間へと早変わりします。また、壁面を活用して造作棚を設置すれば、収納力を確保しながら作業スペースを広々と使用できます。さらに、隣接する空間との仕切りをスライドドアやカーテンで区切ることで、必要な時に簡単に開閉できる柔軟なレイアウトにすることができます。
デッドスペースを活用したレイアウト
デッドスペースを活用することで、注文住宅ならではのユニークな書斎やワークスペースを設けることが可能です。階段下や廊下脇のくぼみなど、いわゆる「活用しづらい」と思われがちなスペースも、適切な家具配置や設計を取り入れることで、素敵な書斎やワークスペースに変わります。特に、階段下はカウンターを設置してデスクにすることで、省スペースながらも効率的な作業環境をつくり出すことができます。また、リビングや収納スペースの一部を仕切ることにより、手軽に小型の書斎やワークスペースを新設することができます。
オープンスペース型と個室型の比較
書斎やワークスペースのスタイルには、大きく「オープンスペース型」と「個室型」の2つがあります。オープンスペース型は、リビングやダイニングの一角に書斎やワークスペースを設けることで、家族とコミュニケーションを取りながら作業できる点が特徴です。その一方で、周囲の音や視線が気になりやすいというデメリットもあります。一方、個室型は独立した空間となるため、集中力が求められる仕事や趣味に最適です。2〜3畳の限られたスペースでも充分に対応できるため、注文住宅を計画する際には用途やライフスタイルに応じて最適なスタイルを選択するのがポイントです。
寝室やリビング脇に書斎を設けるメリット
寝室やリビング脇に書斎やワークスペースを設けると、家全体の動線を最適化しつつ、機能的な空間を実現できます。寝室脇に書斎を設置することで、就寝前のリラックスした時間に読書や趣味を楽しむスペースとして活用できます。また、リビング脇に設ける場合、家族の様子を感じながら気軽に使えるため、趣味や家事の合間に作業を行いやすいという利便性が魅力です。このようなスペースの確保は注文住宅のもつ自由さを活かした設計が可能で、暮らしに寄り添う柔軟なプランニングに繋がります。
快適な書斎・ワークスペースづくりのためのポイント
必要な広さや収納スペースの考え方
快適な書斎やワークスペースを設けるためには、まず必要な広さを明確にすることが大切です。用途に応じた最適な空間計画を立てましょう。たとえば、仕事用の機材やデスクワークが中心なら、少なくとも2〜3畳のスペースが理想的です。一方で、趣味や読書を楽しむ場であれば、よりコンパクトなスペースでも十分使用できます。また、収納スペースも書斎の使い勝手を左右する大きな要素となります。書籍や書類、細々としたガジェット類を整理整頓する場所が十分に確保できる設計を意識しましょう。壁面を活用した造作棚や、デスク下にキャビネットを設けることで、スペースを効率的に使うことができます。
照明やコンセントの配置
快適さだけでなく、機能性を備えた書斎やワークスペースにするためには、照明やコンセントの配置が非常に重要です。作業効率を高めるためには、まず照明を適切な位置に設置しましょう。自然光を取り入れられる窓の配置や、手元を明るく照らすデスクライトがおすすめです。ただし、日中の光の入り方を考慮し、まぶしさを防ぐ工夫も必要です。さらに、コンセントの配置は作業機器の使い勝手に直結します。デスクの近くにコンセントがあることで、パソコンやモニター、スマートフォンなどの電子機器を快適に使えます。また、足元に配線が絡まることを避けるため、計画的に配置場所を決めることも心がけるとよいでしょう。
プライベート感と適度な開放感を両立させる方法
注文住宅で書斎やワークスペースを設ける際、多くの方が重視するのがプライベート感と開放感のバランスです。完全に個室化することで集中力を高められる利点がありますが、狭い空間だと閉塞感を感じることもあります。その場合、セミクローズドタイプの仕切りや曇りガラスを採用することで、ほどよい視覚的な広がりを確保する方法がおすすめです。また、家族とのコミュニケーションを保ちながらも、仕事中は集中できる環境をつくるために、スライド式のパーテーションを導入するのもよい方法です。注文住宅ならではの柔軟な設計が可能なので、ぜひご自身に合ったスタイルをぜひ検討してみてください。
機能的でスタイリッシュな書斎・ワークスペースデザインのアイデア
家具とインテリア選びのポイント
注文住宅で書斎やワークスペースを設ける際、機能的でスタイリッシュな空間を実現するためには、家具とインテリア選びが大切です。まず、デスクは作業のしやすさを第一に考え、十分な広さと収納力を持つものを選ぶと効果的です。椅子は長時間座っても疲れにくく座り心地のよさを重視するのがおすすめです。また、インテリアでは部屋全体を落ち着いたトーンでまとめつつ、観葉植物やアートフレームを配置することでリラックス感を演出できます。さらに、書棚や収納家具は、スペースを効率的に活用できる省スペースタイプを選ぶことで、限られたスペースでもスタイリッシュで実用的な環境が整います。
コンパクトデスクや造作棚を活用
限られた空間に書斎やワークスペースを設ける場合、コンパクトデスクや造作棚を活用したデザインがおすすめです。壁面にデスクを造作することでスペースを無駄なく使えるだけでなく、見た目もすっきりとし、洗練された印象を与えます。さらに、天井近くまで伸びる造作棚を組み合わせれば、書籍や資料を効率的に収納することができます。このようなプランは、限られたスペースでも十分な作業環境を確保しつつ、おしゃれなアクセントを加えることができます。注文住宅の自由度を活かし、スペースの形状に合わせたオーダーメイドのデザインを取り入れるのもよい方法です。
書斎やワークスペースを設ける際に押さえておきたい注意点
換気や遮音対策
注文住宅で書斎やワークスペースを設ける際には、換気や遮音対策も忘れてはいけません。限られた空間になることが多いため、室内の空気がこもりやすく、夏場などでは熱がこもることもあります。適切な換気・空調システムや窓の設置を検討し、空気が常に循環するようにしましょう。また、集中できる環境を実現するために、遮音性を確保することも重要です。オンライン会議や作業中に周囲の生活音が影響しないよう、防音ドアの検討や壁材の選定を工夫するとよいでしょう。
将来的な使い勝手を考慮
書斎やワークスペースは、用途が変化していくことを念頭に設計する必要があります。初めは在宅ワークのために書斎やワークスペースを設けても、将来的に趣味のスペースや収納スペースとして活用されることも考えられます。そのため、可動性や可変性のある家具や収納棚を採用することが理想的です。また、家族構成やライフスタイルの変化に対応できるよう、書斎やワークスペースの広さや配置には柔軟性を持たせるよう心がけると、長く使いやすい空間になります。
費用と相談しながら実現可能なプランを模索する
注文住宅で書斎やワークスペースを設ける際には、夢や理想を実現しつつ、予算とのバランスも考える必要があります。必要最低限の設備や広さを優先して設計することが、コストを抑えるポイントです。また、初めからオプションや造作家具を付けすぎるのではなく、後から追加できる設計にしておくと、予算を調整しやすくなります。依頼する住宅会社と相談しながら、具体的な費用感を掴みつつ現実的なプランを模索することで、満足度の高い書斎やワークスペースを実現することができるでしょう。
利用目的に合った書斎やワークスペースを
自宅に書斎やワークスペースがあれば、在宅勤務にスムーズに対応できます。また、プライベートな空間を確保しやすくなり、メリハリがつき、作業効率も高まるでしょう。使用目的に合わせて広さやインテリアを決め、居心地のよい書斎やワークスペースを検討してみてください。
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