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路線価とは?マップの見方や土地の評価額の出し方を徹底解説

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毎年7月1日に国税庁から発表され、テレビや雑誌などさまざまなメディアで話題になる「路線価」。路線価は、主に不動産を相続した時、贈与した時などに税金がどれくらいかかるか計算するために利用するものです。しかし、路線価とは一体どんなものなのか知らない方も多いのではないでしょうか?本記事では、路線価について分かりやすくまとめたうえで、路線価図の調べ方・見方を解説します。

路線価とは?

 

「路線価」とは、路線に面する標準的な宅地の1㎡あたりの価額のことを指します。土地には定価がなく、複数の公的価格が存在します。計算の目的によって使用する基準が異なりますが、基準の一つである路線価は毎年1月1日時点の評価により、国税庁が毎年7月1日に発表する価格です。地価公示価格の80%程度が目安となっており、路線価が定められている地域の相続税・贈与税にかかわる評価額を出すなど、土地を評価する際に用いられます。土地の公的な価格として、路線価以外にも「公示地価」「標準地価」「固定資産税評価額」「相続税評価額」があります。

 

路線価の歴史

路線価の公表は、日本の高度経済成長期において、土地の評価方法として必要とされたため1964年に導入されました。それ以後、毎年1月1日時点を評価の基準日とし、同年の7月1日に国税庁から発表される形で公表が続けられています。路線価の公示は、透明性のある土地評価を実現するための重要な手法となっています。

 

路線価の目的

路線価の目的は多岐にわたりますが、その主な目的の一つは、相続税や贈与税の計算基準として利用するためです。これにより、不動産の相続や贈与に際しての税負担を公平にすることができます。また、土地取引の参考価格としても用いられ、土地の評価や価格設定に重要な役割を果たします。さらに、公示地価や基準地価と併用することで、総合的な土地評価を行う際の参考値としても活用されます。

 

路線価マップの見方とは

路線価図の基本構造

路線価図は、相続税や贈与税の計算に用いるために重要な情報を提供する公的なマップです。路線価図の基本構造は、各土地の面している道路(路線)ごとにその価額が表示されている点が特徴です。この価額は1㎡当たりの価格を千円単位で表示しており、土地の評価額を算出するための基準となります。路線価図は国税庁が毎年発表しており、インターネットや税務署で簡単に確認できます。毎年1月1日時点の評価を基にして、7月1日に公表されるため、最新の路線価を確認することが重要です。

 

路線価の単位と表示方法

路線価は「1㎡当たりの価額」として表示されます。この単位は土地の評価額を具体的に求める際に使われ、土地の面積と掛け合わせて評価額を算出します。例えば、ある土地が100㎡あり、その土地に面した道路の路線価が1㎡当たり20万円であれば、その土地の基本的な評価額は「100㎡ × 20万円/㎡ = 2,000万円」となります。路線価の表示方法は、1㎡当たりの価額が千円単位で表示されており、なおかつ場所によっては整然と数字が並び、地図上で視認性よく配置されています。

 

土地の評価額の出し方は?

 

土地の評価額は、主に「路線価」を基に算出されます。路線価とは、特定の道路に面した土地の1㎡当たりの価値を表す指標であり、国税庁が毎年7月1日に発表しています。この路線価を基に、土地の面積を掛けることで土地の評価額が算出されます。

 

評価額計算の具体例

以下に、具体的な評価額の計算例を示します。例えば、ある土地が面している道路の路線価が30万円/㎡であり、その土地の面積が150㎡であるとします。この場合、土地の評価額は以下のようになります。

評価額 = 30万円/㎡ × 150㎡

計算すると、評価額は4,500万円となります。この評価額は相続税や贈与税の計算の基準となります。このように、路線価と土地の面積を使用することで、簡単に土地の評価額を算出することができます。ただし、土地の形状や利用目的によって評価額が調整される場合があるため、詳細な計算は専門家に相談することをおすすめします。

 

路線価と公示価格の関係

 路線価とは、土地の評価を行うための公的価格の指標の1つです。特に相続税や贈与税の計算に利用されるため、相続税路線価とも呼ばれます。一方、公示価格は、国土交通省が発表する土地の価格の指標で、地価公示価格とも呼ばれます。毎年3月に発表され、日本の地価の動向を把握するために利用されます。地価公示価格は市場価格を反映しており、実際の取引価格に近いとされています。一般的に、路線価は地価公示価格の80%程度を目安として設定されます。これは、路線価が税制の目的で利用される一方で、公示価格は土地の取引市場における標準価格として利用されるためです。したがって、路線価と公示価格の関係を理解することは、土地の評価や税務処理において非常に重要です。

 

実勢価格との乖離

実勢価格とは、実際に取引される土地の価格を指します。これは、需要と供給のバランスや市場の動向によって変動します。路線価や公示価格とは異なり、実勢価格は市場価格に非常に近い値となります。路線価と実勢価格には乖離が生じることがあります。これは、路線価が地価公示価格の80%程度で設定されるためです。例えば、同じエリア内で実際に取引されている土地の価格が公示価格や路線価よりも高い場合、実勢価格はその評価額を上回ることになります。逆に、市場が低迷している場合には実勢価格がこれらの価格を下回ることもあります。この乖離を理解することは、土地の購入や売却、投資を考える際に重要です。特に、相続税や贈与税の計算に路線価を使用する場合、実際の取引価格とは異なるため、それぞれの価格の役割と意味を把握しておく必要があります。また、土地の評価額を正確に理解することで、税務申告や資産管理をより適切に行うことができます。

まとめ

 

土地の評価基準となる路線価について解説しました。インターネット上で簡単に調べられるほか、計算方法も比較的シンプルなため、自宅の土地がおおよそいくらなのか、現時点での価値を専門家に頼らず自分で調べることも可能です。不動産売却時や購入を検討している土地があるなど気軽に調べたい場合には、ぜひ活用してみましょう。

高翔では、土地探しをはじめ、注文住宅の建築設計まで豊富な経験があります。芦屋市・西宮市・神戸市で注文住宅をご検討の場合は、ぜひ高翔にご相談ください。

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