Post Thumbnail

不動産投資
2026.07,21

不動産投資に宅建は必要? 資格を取得するメリットと役立つ場面

TOP>コラム>不動産投資に宅建は必要? 資格を取得するメリットと役立つ場面

不動産投資に興味を持つ中で、「宅建の資格は必要なのか」「取得するとどんなメリットがあるんだろう」と気になる方もいるのではないでしょうか。
宅建(宅地建物取引士)は、不動産取引の専門知識を証明する国家資格です。ただし、不動産投資を行ううえで必須の資格ではありません。
この記事では、不動産投資における宅建の必要性や取得するメリット、資格が実際に役立つ場面をわかりやすく解説します。

この記事を読むとわかること

  • ● 不動産投資に宅建資格が必須ではない理由
    ● 宅建を取得することで得られる具体的なメリット
    ● 資格がなくても押さえたい物件選びや資金計画のポイント
    ● 専門家を活用しながら投資を進める判断の考え方

不動産投資に宅建は必要?

 

不動産投資を始めるだけであれば、宅建の資格は必要ありません。とはいえ、取引の仕組みを理解する手段として、宅建で学ぶ知識が役立つ場面はあります。

まずは、宅建がどのような資格なのか、そして不動産投資とどう関わるのかを整理しておきましょう。

 

宅地建物取引士とはどのような資格?

宅建とは、不動産取引を安全に進めるための知識を問う国家資格です。不動産の売買や賃貸借に関わる法律やリスクを学び、消費者を保護する役割を担います。つまり、不動産取引に関わる人が幅広く活用している資格です。

宅建業者が行う不動産取引では、宅建士でなければ担当できない主な業務があります。下表のとおり、契約前の「重要事項説明」と、2種類の書面への記名がこれにあたります。

 

独占業務 内容
重要事項の説明 契約前に物件の権利関係や法令上の制限などを買主・借主へ説明する
35条書面への記名 重要事項説明書に宅建士が記名する
37条書面への記名 契約成立後に交付される契約内容記載書面に、宅建士が記名する

 

重要事項説明とは、物件の権利関係や法令上の制限などを、契約前に買主や借主へ説明する手続きを指します。

なお、試験は年1回、例年10月に行われます。令和7年度(2025年度)の結果は以下のとおりです。

 

項目 令和7年度(2025年度)
受験者数 245,462人
合格者数 45,821人
合格率 18.7%
合格点 33点(50点満点)

 

合格率18.7%は、過去10年で最も高い水準でした。とはいえ、合格者は受験者の2割未満にとどまり、一定の学習が必要な資格である点に変わりはありません。

 

出典:一般財団法人 不動産適正取引推進機構「宅建試験」 

出典:国土交通省「重要事項説明・書面交付制度の概要」 

 

不動産投資に宅建資格は必須ではない

個人が不動産に投資するだけであれば、宅建の資格は求められません。

宅建士の設置が義務付けられるのは「宅地建物取引業」を営む事業者だからです。宅地建物取引業とは、宅地・建物の売買や交換、または売買・交換・貸借の代理・媒介を業として行うものを指します。

宅建業者は、事務所ごとに、業務へ従事する人の5人に1人以上の割合で専任の宅建士を置く義務があります(宅地建物取引業法第31条の3)。

一方で、自分が所有する物件を貸す賃貸経営は、原則として宅地建物取引業にはあたらないため、資格がなくても不動産投資を始められます。実際に、多くの個人投資家は宅建士の資格を持たずに物件を保有し、運用しています。

 

出典:e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」

【関連記事】

【初心者必見!】不動産投資を始める前に押さえておくべきポイント

不動産投資家が宅建資格を取得するメリット

 

宅建は必須ではないものの、学習で得た知識は投資判断の精度を高めてくれます。法律や契約の仕組みを理解できれば、リスクを早い段階で見抜けるようになるからです。

ここでは、不動産投資において宅建資格が役立つ主な場面を3つ紹介します。

 

物件や契約内容への理解が深まる

宅建の知識があると、契約書類の内容を自分でも内容を理解しやすくなります。重要事項説明書や売買契約書には専門用語が多く、知識がないまま署名すると、不利な条件を見落とすおそれがあるためです。

たとえば、「接道義務」について理解していると、再建築不可物件のリスクを契約前に把握できます。接道義務とは、「敷地が幅4メートル以上の道路に2メートル以上接していなければならない」という建築基準法で定められたルールがあり、この条件を満たさない土地には、原則として建物を建て直せません(一定の認定・許可により例外的に建築できる場合はあります)。仕組みを知らずに購入すると、想定外の制約に縛られる可能性があります。

 

物件選びの判断に役立つ

宅建で学ぶ法令知識は、物件の将来性を見極める力につながります。用途地域や建ぺい率、容積率といったルールが、その土地に建てられる建物や資産価値を左右するからです。

建ぺい率とは敷地面積に対する建築面積の割合、容積率とは敷地面積に対する延べ床面積の割合を指します。数値が大きいほど、建てられる建物の規模が大きくなります。

用途地域は、都市計画法にもとづき土地利用を13種類に区分したものです。この区分を理解すれば、周辺にどんな建物が増えるかを予測し、将来の賃貸需要を見通す手がかりになります。

 

【関連記事】

【初心者必見!】アパート、マンション、オフィス…収益物件の種類と選び方

 

不動産会社とのやり取りに役立つ

専門知識があると、不動産会社と円滑にやり取りできるようになります。取引の流れや用語を理解していれば、提案された物件や契約条件が妥当かどうかを、自分で判断できるからです。

たとえば、心理的瑕疵(過去に事件や事故があったなど、買主が心理的に避けたいと感じる事情)の有無を具体的に質問すれば、問題がある物件への投資を避けられます。

 

【関連記事】

【初めてでも安心!】収益物件購入の流れと失敗しないためのチェックリスト

宅建資格がなくても不動産投資で押さえたいポイント

 

不動産投資の成果を左右するのは、資格の有無だけではありません。むしろ、物件選びや資金計画といった実務的な判断のほうが、結果に直結します。ここでは、宅建を持たない人でも押さえておきたい3つのポイントを解説します。

 

エリアや物件選びを重視する

安定した家賃収入の土台になるのは、立地と賃貸需要です。人口や世帯数が減るエリアでは、入居者が集まりにくく、空室リスクが高まるためです。

総務省「令和5年住宅・土地統計調査」によると、2023年時点の全国の空き家率は13.8%で、過去最高を記録しました。空き家率は地域差が大きいため、購入前に人口動態や周辺の競合物件を確認しておく姿勢が欠かせません。

 

出典:総務省「令和5年住宅・土地統計調査」

【関連記事】

【高利回り物件の罠?】収益物件の利回り計算の基本と注意点


収支計画や資金計画を立てる

家賃収入だけでなく、支出まで含めた収支計画が欠かせません。空室や修繕、税金などで実際の手残りは想定より小さくなりやすいからです。

物件を比べるときは、表面利回りではなく実質利回りで判断しましょう。実質利回りとは、家賃収入から管理費や固定資産税などの経費を差し引いて計算する、より実態に近い利回りです。

 

項目 表面利回り 実質利回り
計算方法 年間家賃収入 ÷ 物件価格 × 100 (年間家賃収入−年間経費)÷(物件価格+購入時諸費用)× 100
特徴 数値が高めに出る・簡易比較向き 実態に近い・手残りの把握向き

 

なお、国土交通省の調査では、マンションの大規模修繕費用は1戸あたり「100〜125万円」の割合が最も高い結果でした。

こうした修繕費に加え、空室・管理費・固定資産税・ローン返済も含めた長期のキャッシュフローを試算しておくことが大切です。 

 

出典:国土交通省「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」

 

【関連記事】

【いくら必要?】収益物件投資の初期費用と無理のない資金計画の立て方

不動産投資の利回りとは?計算方法や表面・実質利回りの違いについて

信頼できる不動産会社と連携する

物件選びや運用では、信頼できる不動産会社をパートナーにする姿勢が重要です。地域の市場動向や入居付けのノウハウは、個人だけで集めるのが難しいからです。不動産会社が持っている独自の情報が、投資判断の精度を高めてくれるケースは少なくありません。

なお、相談する会社を選ぶ際は、免許番号や行政処分の有無を確認しておくと安心です。国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」では、宅建業者の免許情報や過去の行政処分を調べられます。

長期的な視点で相談できる相手かどうかを見極め、専門家の知見も活用しましょう。

 

出典:国土交通省「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」

不動産投資では専門家を活用することも重要

 

ここまで見てきたように、不動産投資に宅建資格は必須ではありません。資格の有無よりもエリアの選定や収支計画、信頼できるパートナー選びのほうが成果を大きく左右します。

宅建で得られる知識は、契約内容の理解や物件選びに役立つ判断材料になりますが、すべてを自分でまかなう必要はありません。

物件の立地や市場の動きによって、収益性やリスクは大きく変わります。判断に迷ったときは、地域に詳しい不動産会社や専門家へ相談しながら進めるのも、有力な選択肢の一つです。

まずは情報収集から始め、無理のない計画から検討を始めてみてはいかがでしょうか。

芦屋市・西宮市・神戸市近辺で収益物件をお探しの方は、ぜひ高翔にご相談ください。高翔は創業から35年以上、地域密着で不動産事業を展開しており、収益不動産の資産最大化からリノベーション、賃貸管理までワンストップで対応できる体制が強みです。

エリア特性を踏まえた物件選定から資金計画・出口戦略まで、一人ひとりに合った最適なプランを提案いたします。ぜひお気軽にご相談ください。